今回は、遠野市の魅力やおすすめの観光スポットをご紹介していきたいと思います。
遠野市といえば、柳田國男の『遠野物語』に代表される民話の里として有名ですが、まだまだ知られていない魅力がたくさんあるんです!他のまとめサイトでは書いていない、岩手県民だからこそ書けるニッチな情報も交えてお伝えしていきます!
目次
遠野市ってどこ?
遠野市は花巻市の東隣、釜石市の西隣に位置します。
面積はほぼ、盛岡市と同程度ですが、人口は10分の1以下のの約28,000人。街中を車で走ると昔ながらの里山の風景が広がります。花巻側と釜石側のどちらから向かったとしても、遠野へ入るには、必ず山を超えなければならなく、山に囲まれてた土地という印象があります。
市内には東北自動車道から直通で花巻市を結ぶ釜石道や、JR釜石線などの交通基盤が整備されアクセスも比較的良好です。
鉄道での行き方
東京駅〜新花巻駅(東北新幹線で約2時間45分〜3時間)〜遠野駅(JR釜石線で約30分)
バスでの行き方
池袋西口〜遠野駅(高速バス 遠野・釜石号約9時間)
車・レンタカーでの行き方
盛岡駅〜遠野(一般道(国道396号経由 約1時間30分)
遠野市の魅力
遠野市の魅力は何と言っても『遠野物語』に代表される民話の世界観!
古き良き遠野の農家の暮らしを体験できる遠野伝承園など、ふるさと感じるスポットや、カッパが現れるというカッパ淵、弁慶が持ち上げたという巨石が残る続石など、不思議なスポットが数多く残っており、日本の原風景を体験することができます。
遠野市の人気観光スポット
カッパ淵
「カッパ伝説」は日本各地にありますが、柳田国男著『遠野物語』で知られる岩手県・遠野にもカッパが出没するという「カッパ淵」というスポットがあります。
延徳2年(1490年)に開山した常堅寺の裏手にある小川の淵に、かつてカッパが現れたという伝説が残る場所で、人々を驚かし、いたずらしたという言い伝えがあるのだとか。
実際に訪れてみると、鬱蒼とした茂みに覆われた小川で、カッパが現れたというのも何だか信じてみたくなるような不思議な雰囲気の場所でした。
▲カッパ淵はとても水が綺麗です。
カッパ淵ではなんと、カッパを釣ることもできます!是非体験してみてください!
*捕獲許可証が必要(許可証は遠野伝承園にあります)。
▼カッパ淵の詳細はこちら
カッパ淵|美男美女は気をつけろ!伝説のカッパを捕獲することができる珍スポット!
遠野伝承園
柳田國男の『遠野物語』に出てくるような昔ながらの遠野地方の生活や文化について知りたいなら、「遠野伝承園」を訪れてみてはいかがでしょうか。
「遠野伝承園」は遠野の伝統文化を伝える施設で、国指定重要文化財の「菊池家曲り家」や、遠野地方の神様・オシラサマを1000体納めた「オシラ堂」などがあり、遠野の人々が自然とともに生きた暮らしを垣間見ることができます。
▲オシラ堂のオシラサマ。1,000体集まると壮観です。
馬と娘の顔をしたオシラサマに願い事を書いた布を着せてあげると、願い事が叶うと言われています。
この他、絵馬への絵付けや、藁細工、繭玉からの糸取り体験など、遠野の古き良き文化を体験することもできます。地元のお母さんたちが丁寧に教えてくれるのので、是非体験してみてください!
▼遠野伝承園の詳細はこちら
遠野伝承園|伝統文化を伝える施設で『遠野物語』の世界を体験しよう!
福泉寺
福泉寺は大正元年に開かれた真言宗のお寺で、木彫りとしては日本一大きいと言われる大観音像や、五重の塔などを見ることができます。
民話や遠野物語との関連性は薄いので、観光サイトやガイドブックなどではあまり紹介されていませんが、境内の四季による変化がとても美しく、桜の時期や紅葉の時期は多くの観光客が訪れるスポットです。
▲紅葉のトンネル。
個人的には、紅葉の時期の福泉寺は特に美しいと思います。境内をじっくり歩けば1時間以上はかかるので、紅葉狩りには最適なスポットです!是非紅葉の美しい10月中旬ごろに訪れてみてください!
住所 | 〒028-0545 岩手県遠野市松崎町駒木7地割57 |
参拝時間 | 8:00~16:00(4~9月は~17:00) |
料金 | 大人 300円、中学・高校生 250円、小学生 200円 ※本堂まで車で行く場合は1人500円 |
アクセス | 車:宮守ICから約30分 |
駐車場 | あり/300台程度 |
▼福泉寺の紅葉情報はこちら
福泉寺の紅葉情報2019。五重の塔と紅葉のコントラストが美しい!見頃、混雑情報も。
遠野郷八幡宮
遠野郷八幡宮は由緒は明らかではありませんが、文治5年(1189)に始まったとされる歴史ある神社で、岩手県で唯一、出雲大社の御分霊を合祀した神社として知られる神社です。
遠野郷八幡宮は遠野物語にも関わりのある神社で、『遠野物語拾遣』110話に出てくるゴンゲンサマを奉斎していて、毎年1月15日の年越祭に拝殿で、ゴンゲンサマを拝することが出来るのだとか。
▲入り口にある赤いカッパ。
また、手水社には「遠野の河童は赤い。口が大きい」という遠野物語にある記述を忠実に守り作られた赤いカッパの焼き物があります。こちらも必見ですよ!
▲赤モミジが美しい境内。
遠野郷八幡宮は紅葉スポットとしても有名で、遠野で赤モミジを見るなら間違いなくここが一番だと思います。紅葉の時期限定で夜にはライトアップもされるので、是非訪れてみてほしいです。
住所 | 〒028-0541 岩手県遠野市松崎町白岩23地割19 |
アクセス | 車:東和ICから車で40分 |
駐車場 | あり |
▼遠野郷八幡宮の紅葉情報はこちら
遠野郷八幡宮の紅葉情報2019。県内屈指の美しいモミジは必見!見頃、混雑情報も。
卯子酉神社
「卯子酉様(うねどりさま)」は、『遠野物語』にも登場する歴史ある神社で、最近は恋愛成就にご利益があるとしてカップルがよく訪れる人気の神社です。
遠野物語にも不思議な男女の縁が結ばれたと書かれており、境内の小さな池は淵のあとでここの片葉の葦に恋の願いを書いた紙を結びつけておくと願いがかなうと伝えられています。
▲境内は赤い布で彩られていて、少し異様な雰囲気を感じます。
その伝説にちなんで、境内にある木に願いを書いた赤い布を左手だけで結ぶことができれば願いが成就するのだとか。
卯子酉様は縁結びの神様として知られているので、恋の願いを叶えたい方、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
住所 | 〒028-0526 岩手県遠野市下組町 |
営業時間 | 散策自由 |
料金 | 無料 |
アクセス | 遠野駅から約2.5Km 車で5分 |
駐車場 | あり/10台程度 |
▼卯子酉様の詳細はこちら
卯子酉様|赤い布を左手で結べば願いが叶うという縁結びの神様。
五百羅漢
卯子酉様から徒歩5分程度の場所に自然石に羅漢像が刻み込まれた「五百羅漢」があります。大飢饉で亡くなった人たちの供養として大慈寺の義山和尚が数年かけて彫り上げたものなのだそう。
苔むした石にうっすらと見える程度で、薄暗い時間に訪れたため、あまりよく写真に映りませんでしたが、やさしいお顔の羅漢像が多い印象です。
五百とは数多いという意味合いのようで、実際にあるのは380体とのこと。それぞれ表情が異なるので、ゆっくり見学してみてください。
住所 | 〒028-0531 岩手県遠野市綾織町新里 |
営業時間 | 散策自由 |
料金 | 無料 |
アクセス | 遠野駅から約2.5Km 車で5分 |
駐車場 | あり/3台程度 |
続石
カッパや座敷わらしなど数々の伝承が残る遠野ですが、そんな遠野の中でもひときわ不思議なスポットがあります。
それは高さ2mの台石に幅7m、奥行き5mもの巨石が載っているという「続石」。
なんでも弁慶が持ち上げたのだとか、古代の巨石文化ではないか・・・
など様々な説があるミステリアスなスポットです。
10分ほど山の中を歩いていきますが、日常とは別世界に来たような気分を味わうことができると思います。
住所 | 〒028-0533 岩手県遠野市綾織町上綾織6地割 |
営業時間 | 散策自由 |
料金 | 無料 |
アクセス | 遠野駅から約10Km 車で15分 |
駐車場 | あり/5台程度 |
▼続石の詳細はこちら
続石|弁慶が持ち上げたのか、古代巨石文化か?謎の巨石を探索!
めがね橋
遠野でインスタ映えスポットを探しているなら、めがね橋がおすすめ!
めがね橋は遠野市内を流れる宮守川に架かるJR釜石線の橋梁で、かつては宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の」モデルといわれている「岩手軽便鉄道」が運行していました。
現在は4月〜9月の時期の主に休日にJR釜石線を中心に『銀河鉄道の夜』をモチーフにしたSLが運行していて、めがね橋を通る時間帯は、多くのカメラマンが訪れる人気撮影スポットです。
▲ライトアップされためがね橋。
また岩手県内では珍しい通年でのライトアップが実施されていて、『銀河鉄道の夜』の物語を連想させる雰囲気は一見の価値があります!
住所 | 〒028-0304 岩手県遠野市宮守町下宮守30−37−1 |
ライトアップ期間 | 通年 |
ライトアップ時期 | 日暮れ〜22:00 |
駐車場 | 道の駅みやもりの駐車場を利用約30台 |
▼めがね橋の詳細はこちら
めがね橋(宮守川橋梁)|宮沢賢治の「銀河鉄道」の夜を連想させる鉄道橋
SL銀河(遠野駅で見学)
めがね橋を走るSL銀河は、遠野駅にて1時間ほど停車していて、入場料140円を支払えば、間近にSLを見学することができます。
間近にみるSLの迫力は圧巻!乗車客以外は車内見学はできませんが、外観だけで見る価値ありです!
▼2019年の停車時刻
釜石行:遠野(12:13着/13:31発)
花巻行:遠野(12:44着/13:54発)
SL銀河は毎日運行している訳ではなく、運行日が決まっています。詳しい情報は別記事にまとめてありますので、ご確認ください!
▼SL銀河の詳細はこちら
遠野市のグルメ&お土産
ジンギスカン
遠野に観光に訪れた際に是非とも食べて欲しいのが、ジンギスカン!
実は遠野は北海道に負けず劣らずのジンギスカン文化のある街で、市内にはジンギスカンをいただくことができる焼肉屋さんが数店舗あります。
「遠野食肉センター」という精肉店直営の焼肉屋さんは、店内も広く、家族連れで入りやすいお店です。
なかでも特におすすめなのは、上ラムセット!
脂分の少ないヘルシーなラム肉は肉厚でしっかりした噛みごたえながらも、柔らかさがあり、食べやすいジンギスカンです。
▼遠野食肉センターの詳細はこちら
「遠野食肉センター」ジンギスカンのまち遠野で食べる上ラムセットが美味い!
ZUMONA/上閉伊酒造
遠野麦酒ズモナは、ホップの生産量日本一の遠野市にある蔵元、上閉伊酒造が手がける地ビールです。
1789年の創業以来、約200年以上の歴史をかけて培われた酒造りの伝統と南部杜氏の技術が生かされたクラフトビールは「ヴァイツェン」「ピルスナー」「アルト」のクラフトビールの定番三種と釜石の名水「仙人秘水」を使用した「三陸・海のビール」の4種類。
遠野観光のお土産に地ビールはいかがでしょうか。
遠野市の宿泊施設
最後に
『遠野物語』に代表される民話の世界観が残る遠野市。
古き良き遠野の農家の暮らしを体験できる遠野伝承園、カッパが現れるというカッパ淵、弁慶が持ち上げたという巨石が残る続石、さらには紅葉が美しい福泉寺や遠野郷八幡宮など観光スポットに加え、遠野名物のジンギスカンやお土産に最適な地ビールなど遠野市の魅力を盛りだくさんでご紹介しました!
ぜひ、遠野観光の際に参考にしてみてくださいね!