カッパや座敷わらしなど数々の伝承が残る遠野ですが、そんな遠野の中でもひときわ不思議なスポットがあります。
それは、遠野駅からおよそ10㎞ほど離れた場所にある綾織町にある、高さ2mの台石に幅7m、奥行き5mもの巨石が載る「続石」。
柳田國男の著した『遠野物語』にも登場する続石は、様々な逸話が残された謎の巨石なのです。
実際に行ってそのミステリーな雰囲気を体感してきたのでレポートします!
続石の基本情報
住所 | 〒028-0533 岩手県遠野市綾織町上綾織6地割 |
営業時間 | 散策自由 |
料金 | 無料 |
アクセス | 遠野駅から約10Km 車で15分 |
駐車場 | あり/5台程度 |
続石の見どころ
▲続石の入口。
続石は遠野駅から花巻方面へ車で15分ほどと、他のスポットとは少し離れた場所にあります。あまり大々的に観光名所として整備していないので、注意していないとそのまま素通りしてしまうかもしれません。
▲続石の説明が書かれた看板。
小高い杉林のなかに、古代巨石文化がのこしたものといわれている大きな石があります。二つならんだ石の一方に、幅7メートル、奥行5メートル、厚さ2mほどの巨石が笠石としてのっています。
弁慶がそばの石に笠石をのせたら、位の高い石なのに大石の下になるとは残念だと嘆いたので、いまの石の上におきかえたという話を、『遠野物語拾遣』第11話が伝えています。
巨大巨石文化、弁慶が積み替えた・・・どちらにしろ興味をそそる話です。
▲ここから山道を歩いていくので杖代わりにどうぞ!ということみたい。
▲こんな山道を10分ほど登っていきます。
登山靴は必要ありませんが、歩きやすい靴が無難です。
▲途中に看板が立っているので道に迷うことはないでしょう。
▲クマが出ることもあるみたいです。僕は他の人もいたため何も持たずに行ってしまいましたが、鈴は持って行った方がいいと思います。
▲最初に見えてくる「泣石」。
歩いているとまず最初に見えてくるのが、泣き石という巨石です。
先ほどの看板の説明に『弁慶がそばの石に笠石をのせたら、位の高い石なのに大石の下になるとは残念だと嘆いたので、いまの石の上におきかえた』という一説がありましたが、大石の下になるとは残念だと嘆いた石がこの「泣石」といわれています。
▲存在感のある続石。
泣石から少し歩くと目的の続石が見えてきました。高さ2mの台石に幅7m、奥行き5mもの巨石が載っているということで、まじかに見るとかなりの迫力。少し怖いですが、続石は鳥居のようになっているので真ん中に空間があり、巨石の間を通り抜けることもできます。
弁慶の逸話の他に、ドルメンと呼ばれる新石器時代から初期金属器時代にかけて、世界各地で見られる巨石墓の一種でないかとの説もあります。
ドルメンは基礎となる支石を数個、埋葬地を囲うように並べ、その上に巨大な天井石を載せる形態ということで、まさに続石はぴったり合致します。
個人的にはかなり古いものと見えるので、ドルメン説に一票を入れたいところですが、さて真相はいかに・・・
▲もう一つ、不動岩という巨石もあります。
- 弁慶が持ち上げたといわれる巨石がある。
- 新石器時代から初期金属器時代の巨大墓説も。
- ミステリアスな雰囲気が好きならおすすめです。
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